(第2回)外国人社員が会社に相談しない本当の理由
第2回:外国人社員が会社に相談しない本当の理由
「直接言いづらい」構造的な背景を解説。
「何かあったら相談してね」と伝えているのに、
実際には何も相談が上がってこない。
そして、気づいたときには「退職したいです」という話になっている──。
第2回では、外国人社員が会社に相談しない理由を、
個人の性格ではなく
“構造”として整理していきます。
■ 「相談していいのか分からない」という空気
次のような場面に、心当たりはありませんか。
- 「忙しそうで…こんなこと聞いていいのか迷いました」と後から言われる
- トラブル後に「実は前から気になっていました」と打ち明けられる
- 日本人社員には相談があるのに、外国人社員からは何も出てこない
- 「困っていることはない?」と聞くと、いつも「大丈夫です」で終わる
これは、
「相談したくない」のではなく、「相談していいのか分からない」
状態になっているサインです。
■ 理由1:評価や在留資格に影響しそうで怖い
外国人社員にとって会社は「仕事の場」であると同時に、
日本に住み続けられるかどうかに直結する存在です。
そのため、次のような不安が生まれます。
- 不満を言うと「問題のある人」と思われるのでは
- 評価が下がり、契約更新に響くのでは
- 在留資格の更新に悪影響が出るのでは
こうした不安があると、
「多少のことなら我慢しよう」
という選択をしがちです。
■ 理由2:日本語で“微妙なニュアンス”を説明できない
日常会話は問題なくても、
「モヤモヤ」や「違和感」を日本語で説明するのは難易度が高いものです。
- どこから話せばいいか分からない
- 言葉を選んでいるうちに「やっぱりいいです」と引っ込めてしまう
- うまく伝えられず「自分の日本語のせいだ」と感じてしまう
その結果、
「相談しても誤解されるくらいなら黙っていた方がいい」
という判断になりがちです。
■ 理由3:誰に・どこまで話していいのか分からない
相談窓口が形式上あっても、次のような不安が残ります。
- 上司に直接言うと、人間関係が悪くなりそう
- 人事に話すと、すぐに上司に伝わるのでは
- 個人的な事情まで会社に知られたくない
つまり、
「相談したいことはあるが、会社の中では話しづらい」
という状態です。
■ 個人の性格ではなく“構造”の問題
ここまでの理由は、どれも
「その人が内向的だから」ではありません。
評価・在留資格・言語・人間関係といった要因が重なり、
「相談しない方が安全だ」と感じてしまう構造
が生まれています。
■ 外部の専門家としての“外国人相談窓口”が機能する理由
当事務所では、在留・労務・業務内容に関する相談を一次で受け止め、
事実整理と方向性の提示に特化した、外部の専門家としての“外国人相談窓口”
を提供しています。
この仕組みが機能する理由は次の通りです。
- 会社の外なので、本音を出しやすい
- 在留・労務・業務が絡む相談もまとめて受け止められる
- 企業に共有するのは、対応に必要な事実情報のみ
- 判断はせず、「どこから・どう動くか」の道筋を整理して渡す
これにより企業側は、
整理された情報と、動き方の方向性
を受け取ることができ、
現場の負担を増やさずに
離職の芽を早期に拾う
ことが可能になります。
当事務所では、
事実整理と方向性の提示に特化した、外部の専門家としての「外国人相談窓口」
を提供しています。
判断はせず、企業が動きやすくなるための
「最初の一歩」
を整えることに徹しています。
■ 次回予告
第3回では、
「現場に相談が集中すると何が起きるのか」
をテーマに、管理職・人事の負担と対応のブレについて整理します。

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