外国人を採用するときに最初に知るべき「在留資格の全体像」
外国人を採用しようとした企業が、最初に必ずぶつかる壁があります。
- どの在留資格で採用できるのか分からない
- 技人国と特定技能の違いが曖昧
- 留学生を採用したいが、何から手をつければいいのか不明
実は、在留資格の全体像を理解していないまま採用を進めると、後で
「採用したのに働けない」
という事態が起こり得ます。
この記事では、外国人採用の入口として必ず押さえるべき
「在留資格の全体像」を、行政書士の視点から分かりやすく整理します。
この記事で分かること
1. 在留資格は大きく3つに分類される
外国人が日本で働くためには、まず
「どの在留資格に該当するか」
を判断する必要があります。
① 就労系の在留資格(企業が最も関わる領域)
| 在留資格 | 主な対象 | 企業が使う場面 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | 大卒・専門職 | 新卒・中途採用の中心 |
| 特定技能1号 | 16分野 | 現場系の人材確保 |
| 高度専門職(HSP) | 高度人材 | 研究開発・専門職・大企業での採用 |
| 経営・管理 | 経営者 | 外国人社長の設立 |
中小企業では技人国・特定技能が中心ですが、
大企業や研究開発職では高度専門職の利用が増えています。
② 身分系の在留資格(就労制限なし)
| 在留資格 | 特徴 |
|---|---|
| 永住者 | 就労制限なし |
| 日本人の配偶者等 | 就労制限なし |
| 永住者の配偶者等 | 就労制限なし |
| 定住者 | 就労制限なし |
③ 資格外活動(アルバイト)
留学生・家族滞在などが対象で、週28時間以内のアルバイトが可能ですが、
正社員採用は不可です。
2. 企業が採用でよく利用する在留資格
外国人採用で企業が利用する在留資格は、企業規模や職種によって異なります。
中小企業では次の3種類が中心ですが、
大企業や外資系では高度専門職の利用も一般的です。
① 技術・人文知識・国際業務(技人国)
大卒・専門職の採用で最も一般的な在留資格です。
② 特定技能1号
16分野の現場系人材を採用する際に利用されます。
③ 身分系(永住者・日本人配偶者等)
就労制限がなく、採用の自由度が高い在留資格です。
④ 高度専門職(HSP)
研究開発職・エンジニア・専門職など、高度な専門性を持つ人材を採用する際に利用されます。
3. 技術・人文知識・国際業務(技人国)の位置づけ
技人国は、企業が最も利用する就労ビザです。
審査のポイント
- 学歴と職務内容の関連性
- 専門性の説明
- 給与が適正か
- 会社の安定性
「大卒なら誰でも技人国が取れるわけではない」点には注意が必要です。
4. 特定技能・技能実習との違い
| 在留資格 | 主な特徴 | 企業が使う場面 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | 専門職・大卒 | 事務・営業・エンジニアなど |
| 特定技能 | 現場系16分野 | 介護・外食・製造など |
| 技能実習 | 人材育成が目的 | 企業の人材確保には不向き |
5. 採用前に企業が必ず確認すべき3点
① 現在の在留資格は何か
留学・家族滞在・特定活動など、候補者が今どの在留資格なのかを確認します。
② どの在留資格に変更できるか
技人国か、特定技能か、身分系か、候補者と職務内容の組み合わせで検討します。
③ 職務内容と学歴の関連性は説明できるか
技人国の審査では、ここが
最重要ポイント
になります。
まとめ:まずは「全体像」を押さえることが最重要
- 企業が使うのは「技人国」「特定技能」「身分系」「高度専門職」
- 技人国は「学歴と職務内容の関連性」が鍵
- 採用前に在留資格・職務内容・学歴を必ず確認する









